企業のみなさまへ

共同研究、学術コンサルティング、民間からの受託研究員受け入れ

北海道大学HCI研究室では、企業のみなさまの学術的な活動を支援するための学術コンサルティングや、企業のみなさまが持つ課題を一緒に解決していく共同研究などを積極的に受け入れいています。

学術コンサルティング

2018年5月、学術コンサルティング制度を新設しました。
本制度は企業等からの委託を受けて、本学の研究者等が教育、研究及び技術上の専門的知識に基づき、本務として指導または助言を行い、委託者の業務又は活動を支援するものです。
共同研究や受託研究の枠組みでは実施が困難であった「学術的な技術指導や助言」を行える仕組みを取り入れることによって、これまで以上に産業界の幅広いニーズに応えることが可能となります。

北海道大学HCI研究室ではこれまでにも学術コンサルティングを受け入れてきています。学術コンサルティングでは、これからHCIやHRI/HAIに関する研究を行おうと考えている企業および企業研究者に対して、当研究室の教員が学術的な指導やアドバイスを行っています。例えば、定期的なミーティングの機会を設け、企業が持つ課題に関する議論、技術応用のアイデア出し・ブレインストーミング、学術分野の最新動向の紹介や今後のトレンド予測など、当研究室の教員のが持つ専門的な知識をご活用頂けます。また、共同研究までいかずとも、既に企業内で実施している研究について、研究計画や実験計画に対する助言、国際学会への論文投稿の支援など、学術活動のプロフェッショナルが学術出版を支援します。これまでにも学術コンサルティングでの指導の結果、国際会議論文の発表や、国際会議での受賞など、企業単独では難しかった実績を残すことができています。

学術コンサルティングは「指導料と必要経費」のみが必要であり、指導料の目安は1時間あたり3万円からとなっています。これまでの実績では1年間で150万円からを目安にコンサルティングを行ってきています。

詳細は、北海道大学 産学・地域協働推進機構のページをご参照ください。
https://www.mcip.hokudai.ac.jp/business/consulting/

共同研究

共同研究は、大学の教職員と民間機関等の研究者が、契約に基づき、対等の立場で共通の課題について研究に取り組むことにより、優れた研究成果が生まれることを促進する制度です。 研究に必要な経費は企業にご負担いただき、本学教員と共同または分担して研究を行います。

北海道大学HCI研究室では企業のみなさまが持つ課題に対して、我々の専門性を活かした課題解決の方法の提案や、新技術開発、調査研究などを行うための共同研究を受け入れています。

北海道大学ヒューマンコンピュータインタラクション研究室はHuman-Robot Interaction (HRI)やHuman-Agent Interaction (HAI)といった対話システムの構築だけではなく、その認知科学的・社会心理学的実験を通した現象の理解に注目して研究を行っています。これにより、学術的な知見に基づいた対話システムを構築でき、インタラクションデザインやユーザ体験の観点で、より効果的な対話を実現することができます。

また、当研究室ではユーザインタフェース研究も盛んに行ってきており、対話ロボット・エージェントのためのインタフェースだけでなく、AR/VR/MR等のxR環境でのインタフェースや、マウス・キーボードを使用しない身体性インタフェースの研究、スマートフォン等の最新ガジェットのインタフェース開発など、幅広く研究を行い、実績を残してきています。

研究は単年度で完結することは多くありませんので、共同研究は原則として複数年でお願いしています。共同研究費としては、研究内容(どの程度お金がかかる研究なのか)に依存しますが例えば年間300万円を3年間などの計画であれば、腰を据えてじっくりと技術検討ができるだろうと思います。

受託研究員の受け入れ

受託研究員は、我が国産業の進展に資するため、民間機関等の現職技術者及び研究者を本学に受け入れて、大学院レベルの研究指導を受けることにより、その能力の一層の向上を図る制度です。

学術コンサルティングや共同研究を開始する前に、企業の技術者や研究員の方が当研究室に滞在して事前研究を行うために受託研究員の受け入れも行っています。受け入れのためには一定の条件を満たす必要があり、かつ年額567,100円(月額の場合47,500円)の研究料が必要ですが、確実に成果を挙げる学術コンサルティングや共同研究の計画のために、受託研究員として北海道大学に滞在して研究を事前に行って頂くことが可能です。

もしくは、社会人博士をご検討中の方については、社会人博士の進学の検討材料として1,2ヶ月滞在して事前研究を行って頂くこともできます。
https://www.hokudai.ac.jp/research/fellow/jutaku/
https://www.ist.hokudai.ac.jp/research/jyutakuin.html

例えば、夏の数ヶ月のみ滞在し、研究活動を行って頂き、この間に研究ディスカッションを行いプロトタイプ開発をする。冬の数ヶ月のみ滞在し、北海道の社会課題調査のためのフィールドワークを行うなど、色々な可能性が考えられます。

また、ワーケーションの滞在場所としてご活用頂くこともできるかと思います。北海道大学に滞在し、研究する。滞在地の一つの候補として北海道大学HCI研究室は如何でしょうか?